腸の役割

腸の役割は主に以下の4つ。

  1. 消化・吸収

消化とは食べ物を摂取した後、体内でそれを栄養素に変える過程のこと。
まず消化器官で消化酵素によって分解され、小さな分子に分解される。これらの分子は腸壁を通過し、吸収され、血液やリンパ液を介して全身の細胞に運ばれる。
このようにして体内に必要な栄養素が供給され、代謝に必要なエネルギーが生み出される。

①胃で分解された栄養素を腸で吸収する。
②小腸はいで分解された食べ物をさらに細かく分解し栄養素を吸収する。
③栄養素は小腸の粘膜(絨毛)から吸収される。
④小腸は身体に必要な栄養素を吸収する。その吸収した残りカスが大腸へ送られる。
⑤大腸はこの残りカスから水分やミネラルを吸収、そして固形の便を作る。
⑥食後2時間で小腸で吸収が始まり、食後9時間までに栄養素の吸収がほぼ終了する。
⑦大腸で18時間以上とどまる。この間に便の水分が吸収されて固形の便になる。そして食後24時間程度で便が排泄される。

  ・大腸には消化しきれなかった(未消化物)が流れてくる。

  ・水分・電解質を吸収hして『便』を形成する。  

 🔹水分の吸収が不十分、腸管運動が敏感→ゆるい便・下痢

 🔹水分を過剰に吸収、腸管運動が停滞→固くでにくい便、便秘

2. 免疫の源

  免疫システムの約7割は腸に生息している。(小腸5割、大腸2割)

  このことから『腸は最大の免疫細胞』と言われている。

  腸は身体の内と思われがちですが、消化管の『食道』『胃』『十二指腸』『小腸』『大腸』  『肛門』まで空間的には外界と接していることから本当は『身体の外側』である。

そのため口から入る食べ物の他にウイルスや病原菌も一緒に侵入してくる。

免疫がないとそのまま身体にウイルスや病原菌が吸収され健康を害してしまいます。

このようなことが起こらないように腸には約7割の免疫細胞が備わっているのです。

腸内環境が良いと免疫細胞が活性化され、ウイルスや病原体と抗体が効率よく生み出され、

健康な身体へ導いてくれます。

免疫とは「疫(えき)から免れる(まぬがれる)」、すなわち病気から逃れることを意味する言葉です。私たちの体には、病気から身を守るための様々なシステムが備わっていますが、免疫はその代表であり、自然に備わった大切な防御システムといえます。

3. セロトニンの分泌

  →別名『幸せホルモン』

  脳の精神を安定させる神経伝達物質「セロトニン」は95%が腸で作られる。

  腸内環境が悪いとこの「セロトニン」が分泌されず、不安定で落ち着かず、気が滅入り鬱状態に。

  腸内環境は気分・感情・人格・記憶・学習に関わる脳の発達に大きく関与している。 

 

4. 腸内細菌のすみか

 →・善玉菌…腸内細菌をよくする菌

       バランスのよう食事を好む

       乳酸・酪酸・ビタミンB群など身体に有益な物質を作り出す。

       例)ビフィズス菌・乳酸菌

  ・悪玉菌…腸内細菌を悪くする菌

       高脂質・高カロリーのものを好む

       例)ウェルシュ菌・ブドウ球菌

  ・日和見菌…多い菌を味方する菌

 

善玉菌、悪玉菌、日和見菌の理想的な割合は

2:1:7!

このバランスを保つことが腸内環境を整えることにつながります。

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